21巻205話『シネマトグラフ』にて、にわか映画監督をやるアシリパの格好と言動は、黒澤明監督のパロディになっています。
ハンチング帽にサングラス――すっかり黒沢スタイル。
座っているのも監督椅子。
上シーンのアシリパの発言は、
映画『天国と地獄』の撮影で民家一軒を壊したという都市伝説に基づいています。
真相は以下の通り――
土手の犯人が見えるところで、キャメラの手前に民家の2階が画面に入り、犯人と子供を見えにくくしているではないか。黒澤さんも「これじゃまずいね。根津君!」と製作担当を呼び「どうする?どうする?」と言っている。
ここからは根津さんに直接聞いた話である。
「どうする?どうする?ったって、撮影は明後日なんだよ。とにかく話してみます、ってことで大道具さんつれてその家へ行ったよ」
その家は木造の2階家で邪魔をしていたのは子供の勉強部屋だった。ご主人は入院中で母子2人だけだという。根津さんは奥さんに「撮影は1日だけです。その間、2階を取り壊し終わったらすぐ元通りにしますから!」と強引に頼み込み承諾してもらった。撮影当日はブルーのシートで隠されていた。
根津さんは撮影が終了するやいなや、直ちに2階を復元したが、その時はウチの大道具さんではなく、その家を建てた本当の大工さんを頼んで復元してもらったそうだ。
この事件は大げさに伝わり、黒澤は撮影に邪魔だからといって家を一軒壊したそうだ、と言われてきたが事実ではない。
(情報出典:黒澤明×三船敏郎「天国と地獄」は総合力の天才であることを証明する映画! )
ところで、黒澤監督はキャストを怒鳴らないことで有名です。
この部分は、怒鳴ることで有名な他の監督さんのパロディなのでしょうか?
【追記】
上の疑問に、コメントにて回答を頂けました。
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「代りはいくらもいるんだよ」は、大部屋俳優がよく言われていた台詞です。
川谷拓三さんも証言してますね(確かエッセイでも書いていたかと)
というか、主役級以外の俳優は言われたそうで、菅貫太郎さんも「時代劇ではできない。と言えばできる俳優に役を取られるから、必死になって色々覚えた」と述懐してました(乗馬、弓術、薙刀、舞、三味線や小唄まで習ったそうです)
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かつての映画界では「よくある」叱咤だったようです。
(ぽち様、情報有り難うございました!)
【アーティスト情報】
黒澤 明(くろさわ あきら、1910年3月23日 - 1998年9月6日)は、日本の映画監督・脚本家。
第二次世界大戦後の日本映画を代表する映画監督であり、国際的にも著名な影響力ある映画監督の一人とみなされている。
ダイナミックな映像表現、劇的な物語構成、ヒューマニズムを基調とした主題で知られる。
(情報出典:黒澤明 - Wikipedia )
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