6巻55話~59話の流れは、映画『用心棒』と『荒野の用心棒』のオマージュになっています。
(上の参考画像は、『用心棒』から。)
主人公は最初に雇われた側へ、カネ突っ返して抜けます。
この時の報酬額が50両。
それで、土方が報酬として要求した金額が50円に?
この主人公、名を尋ねられたとき桑畑が目に入ったことと、自分の年齢が三十代であることから、「桑畑三十郎」と名乗ります。
するとゴールデンカムイ55話の題名『鰊七十郎』は、土方の偽名でしょうか。
舞台がニシン場なだけあって、土方が名を尋ねられたとき目に入ったのが鰊だった、で、七十代だから、「鰊七十郎」と。
この偽名、作中で一度も呼ばれてませんが(笑)
町山 宿場町で風がびゅうびゅう吹いてるところなんてまさに「用心棒」ですよね。
野田 やっぱりそこ気付いていただけましたか!
というわけで、風の印象的なシーンを抜いてみました。
からっ風が吹きすさぶ中、一人の風来坊の浪人が、桑畑に囲まれた宿場町・馬目宿へとやってくる。そこは賭場の元締めである馬目の清兵衛一家と、清兵衛の弟分で跡目相続に不満を持って独立した丑寅一家との抗争によって荒廃していた……
上はwikiから引いた『用心棒』冒頭の流れですが・・・
「馬目の清兵衛」?!!
これで、馬吉の目が馬そのものである謎が解けました!!(笑)
ところで、警察署長の要素は『荒野の用心棒』のほうにありました。
それでヨーロピアン風にケツアゴ署長なのでしょうか(なにしろ『荒野の用心棒』はマカロニウェスタン(イタリア産の西部劇))。
あまり顔立ちは似てませんが。
でもヒロインはちょっと似てる?
あと、鐘の音のモチーフも『荒野の用心棒』からではないかと思われます。
映画のほうは、死人が出た時の弔いの鐘ですが。
「儲かるのは棺桶屋だけだ」という台詞回しは、どちらの映画にもあるようです。
他には――
- 主人公が丑寅の子分を挑発し、瞬時に三人を斬り倒す。
⇒ 冒頭の土方の立ち回り。 - 妾を助け出した時、その場の人間を皆殺しに。それが誤解を生み抗争激化。
⇒ 細かい部分は違えど、流れはそっくり。 - 短銃を構えた卯之助に対し、三十郎は彼の腕に包丁を投げつけて銃を封じ、瞬く間に丑寅一家を斬り倒す。
⇒ ラスト間際の永倉の立ち回り。
という辺りのシンクロが確認できました。
(wikiの詳細なあらすじに感謝。)
こうして調べてるうちにすごく観たくなりました
(黒澤映画は『七人の侍』を映画館のリバイバル上映で観たのみ)
が、今は元ネタ集めをコンプリートするほうに邁進したいと思います。
これが終わったら、観るんだ・・・
この記事に、訂正すべき or 加えるべき部分がありましたら、ぜひお知らせ下さい!
【作品データ】
『用心棒』(ようじんぼう)は、1961年に公開された日本の時代劇映画。監督は黒澤明、主演は三船敏郎。モノクロ、東宝スコープ、110分。
桑畑三十郎を名乗る浪人が、宿場町で対立するヤクザ同士を衝突させて壊滅させるという物語で、理屈抜きの娯楽映画として大ヒット。
本作品は刀の斬殺音や残酷な描写を取り入れるなど、従来の時代劇映画の形式を覆して後の作品に大きな影響を与え、1964年にはセルジオ・レオーネ監督のマカロニ・ウエスタン『荒野の用心棒』(主演クリント・イーストウッド)で非公式にリメイクされている。
(情報出典:用心棒 - Wikipedia / 荒野の用心棒 - Wikipedia )
スペシャルサンクス!
参考画像:TAKUMI 様(from Twitter)
https://twitter.com/takumitoxin/status/1005781790550708229
下調べと画像作成:相方
元ネタ情報大募集!!
他にも、より詳細な情報、間違い指摘、ナドナドありましたらぜひお知らせ下さい。